日本内分泌学会

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教育・研究

JES We Can リレーメッセージ

最終更新日:2022年8月24日

学会の発展の鍵は、『多様性(ダイバーシティー)』にあると言われます。性別、年齢、国籍だけでなく、専門(臨床、基礎研究、内科、外科、小児科…)、所属(大学、病院、企業、研究所・・・)、職種(医師、博士、医療専門職・・・)、研究対象(ヒト、動物、細胞、分子レベル・・・)など、多様性とは学問の質にも関わる重要な鍵です。

男女共同参画推進委員会(JES We Can: Japan Endocrine Society Women Endocrinologists Association)は、学会の多様性を目指す活動の一翼を担っています。その活動やロールモデルを紹介すべく、リレーメッセージを企画しました。ひとつひとつのメッセージから感じ取っていただくことがあると思います。是非、お読みください。

男女共同参画推進委員会(JES We Can)委員長

山本 眞由美

 

小児内分泌科医の立場から
ー日本小児内分泌学会(JSPE)における10年間の女性医師の動向調査についての報告ー

医療法人 むらしたこどもクリニック 理事長
日本小児内分泌学会 男女共同参画・ワークライフバランス委員

村下 眞理

小児内分泌科医としてクリニックで診療しています。私の場合、北海道大学医学部小児科に入局し、道内で5年間一般小児科学を研修し、その後今は亡き恩師の勧めで小児内分泌学を専攻しました。その当時から北大小児科には10のサブスペシャルティ領域のグループが存在し、極めたい専門分野を自由に選択できる環境にあったことは、恵まれていたと思います。中でも、成長のメカニズムに興味があり、大学や留学先で研究後、仲間のサポートもあり、現在も小児の成長に携わる仕事を継続しています。常に綱渡り状態の2人の子育てもゴールがやっと見えてきたところで、親のプチ介護が始まり、実体験からもキャリアアップの問題やワークライフバランスの重要性をひしひしと感じている1人です。2014年から日本小児内分泌学会(JSPE)の男女共同参画・ワークライフバランス委員会に携わる機会を頂き、この度、10年間のJSPEにおける女性医師の動向を調査し、論文化することができましたので紹介させて頂きます。

2018年度の女性会員の割合は40.2%でしたが、年齢別にみると30代では57.1%、40代では47.3%と、この年代では約半数が女性会員でした。評議員、理事・監事の女性の割合は、2014年-2017 年は21.6%、13.6% と、未だ低い状況でした。内分泌代謝科(小児科)専門医、指導医の女性の占める割合は、2010年度に22.4%、15.3%でしたが、2018年度には31.7%、25.4%と増加していました。また、2018年度の内分泌代謝科(内科)専門医・指導医の女性の割合27.5%、18.8%と比較すると、小児科女性医師の割合の方が高値でした。
10年間の日本小児内分泌学会学術集会における女性演者の割合は平均41.4%と、女性会員の割合とほぼ等しい値でしたが、女性座長の割合は平均22.3%と、女性会員の割合の約半分でした。演者、座長ともに、一般口演、一般ポスターはほぼ平均値と等しい割合でしたが、シンポジウム、企業企画セミナーでは女性の登用数は極めて低い傾向にありました。
年々、ジェンダーギャップは改善傾向にありますが、そのスピードは緩やかで、特に学会運営に関与する評議員、理事・監事の女性の割合が低いのが現状であり、今後改善すべき課題です。さらに年齢、性別にかかわらず、ライフステージに応じたキャリアアップとワークライフバランスの達成が出来る環境の整備、より高い目標をもって努力する医師へのサポートは日本小児内分泌学会、特に「男女共同参画・ワークライフバランス委員会」の使命であり、この論文はそのための基礎となると考えます。詳細は論文を是非ご一読頂きまして、JSPEの今後の躍進を見守って頂けますと幸いです。
doi: 10.1297/cpe.30.121 

 

これまでのリレーメッセージ

「areからwereへ」
政策研究大学院大学 名誉教授、跡見学園女子大学 心理学部臨床心理学科 特任教授 鈴木(堀田)眞理

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