日本内分泌学会

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内分泌学会雑誌創刊の辞

最終更新日:2018年11月19日

創刊に際して

創刊に際して

 近時自然科學の進歩大に見るべきのあるは言を埃たざる所なるが我が醫學的方面に於いては内分泌の如きは賓に急に一分野を確立するに臻れる如き觀あり。従って内分泌學の研究は醫學領域中最も興味ある問題の一たるは何人も肯定する所なれどホルモン學説の創建は比較的日猶淺きに據るか我邦に於ては未だ是を核心とせる學會乃至發表機關を缺除し諸家斯學研究の現状と對比して甚だ寂寞の感莫き能はざりし所なり。
 我等微力乍ら自ら進むで新に内分泌學會を組織し同時に内分泌學雜誌を發刊して本邦内分泌學研究諸家提携の機縁を作り研究業蹟等の發表の便を拓かんことを發表せるに幸にして多數同學の士の賛同により本會の成立を見事業の第一なる内分泌學雜誌を創刊するを得たるは同慶の至りなり。將來倍々本會の發達を期待すると共に此機に際して本會の設立に種々盡力せられたる諸士並に多大の後援を賜れる諸君に對し衷心感謝の意を表す。

大正十四年六月
京都帝國大學醫學部 醫學博士 辻 寛治

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